【弁護士】依頼したほうが良い場合・依頼しない方が良い場合 費用対効果の面から解説します 

弁護士

 弁護士は、敷居が高い、特に弁護士費用が高いのでは?。

 利用者からみて、弁護士費用が高いと考えるのは否定できません。

 弁護士側も着手金0円や相談料無料などで、費用を安く見せる努力・工夫はしてますが限界はあります。

 ですので、出来る限り弁護士は利用しないで問題を解決したい。

 しかし、それでも弁護士に依頼、少なくとも法律相談をした方が良い場合というのはあります。

 そこで、今回は、どのようなときに弁護士を依頼すべきかについて、費用対効果も踏まえて、弁護士である筆者が個人的意見を述べたいと思います。

目次

弁護士依頼したほうがいい場合

 弁護士を依頼したほうが良い場合は、以下のような場合が考えられます。

① 相手方から、訴訟で訴えられている場合。【重要度AA】

 ※ 相手方に弁護士が就いている場合【重要度はAAA】です。

② 相手方が、訴訟以外の裁判手続き(調停・審判、支払督促など)をしてきた場合 【重要度A】

 ※ 相手方に弁護士が就いている場合【重要度はAA】です。

③ 相手方が、訴訟以外で、弁護士を就けて争ってきている場合。【重要度A】

④ 相手方から、被った損害額(被害額)が、500万円以上の場合。【重要度B】

 ※損害額が上がるにつれて重要度は上がります。

 以上のように、相手方から、あなたに対し、何らかの請求が来ている場合で、相手方に弁護士が就いている場合は、自分も弁護士を依頼することを検討した方が良いです。

 なぜなら、もたもたしていると気付かない間に、取り返しのつかない状況に陥っている危険性があるからです。特に、訴訟の場合は要注意です!相手方弁護士と自分で、裁判である程度やりあった後に、依頼に来られる場合、すでに自分で行ってしまった裁判での主張立証は、覆せない場合があります。

 反対に、自分が相手方に、何らかの請求をする場合は、弁護士費用と得られる利益を天秤にかけて、じっくり検討すればよいと思います。

弁護士依頼すべきかの判断基準(費用対効果)

  次に、自分が相手方に対し、何らかの請求する場合に弁護士を依頼した方がよいか、それとも自分自身で何とかすべきかの判断基準について説明します。

 どんな事件でも弁護士に依頼するほうが、自分で処理するよりも有利なことには変わりません。

 しかし、いくら有利であるといっても、弁護士費用が高くついて、赤字になってしまっては本末転倒です。費用対効果を考えた場合、の目安を示したいと思います。

 もっぱら弁護士である筆者の私見になりますので、ご参考までに。

金銭を請求する場合

 1つの判断基準として、弁護士に支払う費用の総額が、相手から回収できる金額の25%以内に収まるかが目安になると考えます。

1 100万円の請求の場合 

 例えば、相手から100万円の回収が出来る場合、回収金の25%、すなわち25万円以内に弁護士費用が収まるのであれば、依頼してもよいと考えます。

 弁護士によりけりですが、訴訟の場合は、着手金25万円、報酬は回収金の10%というのが割とある値段設定です。

 事例にあてはめると、着手金25万円と、報酬金として、回収金100万円の10%の10万円で総額35万円の支払いとなります。

 回収金の35%を弁護士費用として支払うことになるので、若干、割高ですが、回収できないリスクを考えれば、依頼してもいいかもしれません。

2 50万円の請求の場合 △

 次に、相手から50万円の回収が期待出来る場合はどうでしょうか?

 上記と同じ条件だと、着手金25万円と報酬5万円で、総額30万円弁護士費用で支払うことになります。

 回収金の60%を弁護士費用に支払うことになります。これ以外にも、訴訟費用(印紙代や郵券)や消費税が発生します。

 あなたの取り分は15万円程度になる計算で、あなたの取り分よりも弁護士に払う費用の方が多くなります

 これでも、割にあうと考えれば、弁護士に依頼するのが良いでしょう。

3 25万円の請求の場合 ×

 上記基準で考えた場合、弁護士に訴訟の依頼をすると、着手金25万円を弁護士に払った時点で、あなたの取り分は0円になってしまいます。経済的な観点からみると、弁護士に依頼して裁判をするメリットはないといえます。

注意点:相手から現実に回収が出来ないリスク

 上記の例では、相手から現実に金額を回収できるのを前提にお話ししました。

 しかしながら、現実には、判決であなたの言い分が認められて相手方の支払義務が確定しても、支払わない(支払えない)人は多いです。
 そのために、強制執行手続があるのです。しかし、判決が出てもお金を払わない人は、そもそも経済的に余裕のない人が多いので、差し押さえる財産もないこと場合がほとんどです。

 この点、着手金は、裁判の勝敗に関係なく発生する費用です。

 また、報酬金は、成功報酬ですが、現実に相手から回収できなくても請求されることもあります。

 回収できなくても報酬の支払いが発生するかどうかは、弁護士事務所により異なりますので、弁護士と契約する前にきちんと確認すべきです。

 回収できなくても報酬を支払う必要がある場合、あなたは、実質、着手金と報酬分の損失を被ることになります。

 以上の通り、相手方から回収が出来ない場合、請求額がいくら高額でも、割にあわないこともあります。債権回収の可能性も考慮して、弁護士を依頼するか決めるのが良いでしょう。

  

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